いなば食品の「ちゅーる」のカビ発生が度々騒がれています。
生産者側の問題なのか、それとも購入者の取扱いの問題なのか、気になります。
これは愛犬、愛猫の健常状態に大きく関わる問題であり、歳を重ねたペットには生死に関係してきます。
そこで、「ちゅーる」のカビ発生の原因、発生した場合の対処法、正しい保存方法などを紹介します。
・開封後のちゅーるにカビが発生する理由は、概ね、保存方法が適切でないため
・開封後のちゅーるの保存方法と標準的な保存期間
・ちゅーるにカビが発生しやすい原因は、水分が多い食品であるためということ
ちゅーるにカビが生える原因
カビが生える原因は、ひと口で言えば、発生する環境が整ってしまっているためです。
その真因は主に3点です。
ちゅーるの保存環境の影響
- 高温多湿(ちゅーるは高温多湿の環境で保存すると、カビが繁殖しやすい)
- 直射日光(直射日光が当たる場所も、温度が上がりやすくカビが生えやす)
ちゅーるの開封後の取り扱い
- 密封不良(開封後はしっかり密封しないと、湿気や雑菌が入り、カビが発生する)
- 長時間の放置(開封後のちゅーるの長時間放置は、常温でもカビが生えやすい)
ちゅーるの保存期間の問題
- 賞味期限切れ(賞味期限切れのちゅーるは、保存状態が悪く、カビが発生しやすい)
ちゅーるの製造時の問題
- 製造過程上の問題(稀に、製造過程で雑菌が混入することが原因で、カビが生える)
ちゅーるにカビが生えた場合の対処法
ちゅーるにカビを発見した時の対応
カビが生えていた時は、即、廃棄です。
ちゅーるのカビの健康への影響と対策
もし、既にペットがカビの生えたちゅーるを食べてしまった時は、嘔吐、下痢、食欲不振などの症状が現れることがあります。
上記のような症状が見られた場合や不安がある場合は、速やかに獣医師に相談する必要があります。
ちゅーるにカビを発生させない正しい保存方法
未開封のちゅーるの保存方法
未開封時は、店頭に並べられている時と同じ環境の所に保存すれば良いです。
- 直射日光を避け、涼しく乾燥した場所で保管する
- 常温保存で湿度の高い所を避ける(密閉容器などに入れても良いです)
- 賞味期限を確認し、賞味期限が早いものから開封するような保管とする
- ペットの手の届かない場所に保管する
開封後のちゅーるのカビ発生を防ぐための保存方法
1.冷蔵保存
開封後のちゅーるは必ず冷蔵庫(通常4℃前後に設定)で保存してください。
2.密封容器内での保管
開封後は、空気中の雑菌が繁殖する可能性があり、
カビが発生しやすいため、密閉容器やジッパー付きの袋に入れる。
3.冷凍保存(長期保存の場合)
どうしてもすぐに使い切れない場合は、冷凍保存も可能。
ちゅーるを適当な量に分けて、密封できる冷凍用の容器や袋に入れ、冷凍庫で保存。
なお、使用する際は、冷蔵庫もしくは冷蔵庫外にて常温で自然解凍。(電子レンジによる解凍は品質が劣化の可能性があるためお勧めしません)
以上の保存方法にて早めに使い切ることがベストですが、
開封後は、できるだけ早めに使い切るようにし、冷蔵保存であれば2~3日以内に使用するのが理想的!
長期間保存すると品質が劣化する恐れがあるため、早めに消費するようにします。
なお、冷蔵保存も冷凍保存も容器に入れる場合は、スペースが余りすぎるような大きな容器には入れない方が良いです。
ちゅーるの栄養成分と開封後の賞味期限
ちゅーるの栄養成分は、100g(約60~70kcal)あたり、以下の通りです。
- たんぱく質: 約8〜10g
- 脂質 : 約0.5〜2g
- 炭水化物 : 約0.5〜1g
- 灰分 : 約1〜2g
- 水分 : 約85〜90g
- ナトリウム: 約0.2〜0.4g
つまり、8~9割は水分、次いで、たんぱく質が1割、残り数%は脂質、炭水化物などです。
参考までに、ちゅーるの成分に関することは、「ちゅーるの成分は安全?何がキケン?どれだけなら良い?」というタイトルの記事にて解説しています。
興味のある方は、こちらの記事もご覧ください。
開封後の賞味期限は冷蔵庫での保存であっても2~3日以内です。
冷凍庫での保存であってもせいぜい1ヶ月以内です。
水分が多い食品(主に野菜、果物、パン、チーズなど)はカビが発生しやすく、ちゅーるはその類の食品に該当します。(逆に水分の少ない食品は、ナッツ、パスタ、ビスケットなど)
まとめ ちゅーるにまさかカビが? なぜ、どうして?
- ちゅーるのカビは、製品の中に水分を多く含むことが原因で発生する
- 賞味期限は開封後、2~3日
- 開封後の保存は、冷蔵庫もしくは冷凍庫で、出来るだけ密封されたきれいな容器で保存する
- 冷凍庫での保存であっても1ヶ月以内には食べきること
もし、ちゅーるがカビの発生がしにくい食品だったとすると、その理由の1つは塩分を多く含む食品ということになります。
開封後のちゅーるは、いわゆる開封後の缶詰めと同じと思った方が良いでしょう。
必ずしも、購入者側の保管方法の拙さだけがカビの発生原因ではないと思います。
しかしながら、まずは購入した後、特に開封後の保存をしっかり行い、購入者側の要因でカビが発生しないような環境に努めることが必要です。
適切な保存方法を取った上でもカビが発生するのであれば、それは、生産者側の不備の可能性が高いです。
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