ちゅーるは、9割が水分であり、その栄養成分は、たんぱくを多く含む食品です。
愛犬・愛猫の栄養源であり、広く親しまれて続けています。
ところが、人気がある一方で、カビが生えやすいという口コミがあったり、健康に良くないという評判も見受けられます。
そこで、ちゅーるの 成分と健康に対する有害性などを調査しましたので、紹介します。
先に結論を申し上げると、ちゅーるには、必要以上に摂取すると健康を害するものが含まれています。
但し、これは製造側の問題ではなく、飼い主側の与える頻度・量の問題です。
ワンちゃん、ネコちゃんの健康状態に合わせて、与える量を調整することが大事です。
また、ちゅーるは、開封後の保存次第では、早い時期にカビが生える可能性があります。
これについては、「ちゅーるにまさかカビが?なぜ、どうして?保存方法と注意点」というタイトルの記事にて詳しく解説しています。
・ちゅーるの栄養成分と添加物
・ちゅーるの成分の中で何がキケンなのか
・1日当りに摂取して良いちゅーるの量の目安
ちゅーるの基本成分
ちゅーるの主成分の詳細とその役割
ちゅーるの標準の栄養成分(100gあたり)
成 分 | 成分量 | 成分の役割 |
たんぱく質 | 約8〜10g | 筋肉や組織の維持・成長に必要であり、主に肉や魚を主成分とするものが多い |
脂質 | 約0.5〜2g | ちゅーるは比較的脂質が低めであり、皮膚や被毛の健康を保ち、必要な脂肪酸を含む |
炭水化物 | 約0.5〜1g | エネルギー(脂質)供給の補助的な役割を果たす |
灰分 | 約1〜2g | ミネラル分を含み、ペットの骨や歯の健康をサポートする |
水分 | 約85〜90g | 水分補給の役割を果たすため、水をあまり飲まないペットの水分補給には最適 |
ナトリウム | 約0.2〜0.4g | 体内(特に血管)バランスを保つのに重要 |
ちゅーるの成分中の添加物の種類と目的
添加物 | 内 容 | 目 的 |
---|---|---|
増粘剤 | カラギーナン | グアーガム、 滑らかなペースト状のテクスチャーを保つため(食べやすさのため) |
ビタミンE | ー | 酸化を防ぐため(品質維持のため) |
調味料 | アミノ酸等 | 旨味成分によってペットの嗜好に合わせるため |
保存料 | ソルビン酸カリウム | 保存料として使用され、カビや細菌の繁殖を抑えるため |
ひと口サイズで毎回食べきることができる包装にはなっていません。
そのため、保存の観点から添加剤は含まれています。
また、嗜好的な要素を高める意味でも添加物を含んでいます。
ちゅーるの成分が持つ潜在的な危険性
ちゅーるの成分の高ナトリウムによるリスク
ナトリウムは、身近なところで言えば、「塩」です。
体内の水分バランスを調整し、細胞の正常な機能をサポートする役割を果たします。
しかし、犬や猫がナトリウムを過剰摂取すると、体内の水分を必要以上に排出し、脱水症状を引き起こします。
また、人間と同様、血圧が上昇し、心臓病や腎臓病のリスクが高まります。
特に、猫に関しては、尿中のミネラルバランスを崩し、結石の形成を促進させてしまいます。
ちゅーるの成分のナトリウム長期摂取による健康への影響
ナトリウムの長期摂取は、
犬の場合は、腎臓機能の低下、尿量の増加、腎臓病のリスク増加を伴い、
猫の場合は、結石の形成が進むことで排尿困難、血尿、頻尿、痛みが生じます。
また、腎臓機能の低下により、多飲多尿、体重減少、食欲不振の症状が現れます。
ちゅーるの安全な与え方
ちゅーるの適切な量と頻度
犬、猫ともに1日のナトリウムの標準的な摂取量は決まっています。
成犬は、1日に体重1kgあたり0.1g(100mg)程度のナトリウムの摂取が推奨されています。
それを踏まえて考えると、下表のようになります。
体 格 | 1日のナトリウム摂取量 |
小型犬(5kg) | 約0.5g( 500mg) |
中型犬(20kg) | 約2.0g(2000mg) |
大型犬(40kg) | 約4.0g(4000mg) |
ちゅーるのナトリウム含有量は、100gあたり0.2~0.4gです。
スティック状のものは、1個(本)当たり14gのものが売れ筋です。
従って、仮に小型犬に1~2個(本)/日のペースで与える分には過剰摂取になりません。
猫の場合は、犬よりもナトリウムの摂取量は抑える必要があります。
成猫は、1日に体重1kgあたり0.08g(80mg)程度が推奨されます。
それを踏まえて考えると、下表のようになります。
体 格 | 1日のナトリウム摂取量 |
小型猫( 4kg) | 約0.32g(320mg) |
中型猫( 6kg) | 約0.48g(480mg) |
犬も猫も毎食のドッグフードの成分を確認しながら、ちゅーるを与える量や頻度を決める必要があります。
また、犬、猫を問わず、既に心臓病、腎臓病、高血圧などの健康問題がある場合は、ナトリウムの摂取量の制限は必須です。
常にちゅーるを与えて良いかどうか、十分検討すべきです。
もし、迷った時は、獣医に相談することが重要です。
ちゅーるの成分表示の確認ポイント
栄養成分と添加剤は、先ほど説明した通りですが、主に以下の点にポイントを置いて確認します。
- たんぱく質が多く、脂質が少ないこと
- 添加剤は、グアーガムやカラギーナンは過剰な摂取を抑え、ソルビン酸カリウムは無い方が好ましい
- ナトリウムは少ない方がベター
- ビタミンEは抗酸化剤のため、含まれている方が良い
炭水化物や脂質は含まれていても問題ではありませんが、他の栄養素とのバランスが重要です。
それ以外に確認すべき点は、以下になります。
- 低カロリーであること
- アレルギーのある犬猫は、アレルギーを引き起こす材料(小麦、とうもろこし、大豆など)が含まれていないか
まとめ ちゅーるの成分は安全?どの成分が危ないの?
・ちゅーるには、たんぱく質が多く含まれている
・塩分もそれなりに含まれている
・さらに、食べやすさや保存のための添加物も含まれている
そのため、安易に大量に与えることは、キケン。
毎食のドッグフードの成分を確認しながら、1日に与えるちゅーるの量を考えることが重要。
もし、判断に困った時は、獣医に相談することが好ましい。
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